大晦日に食べるものと言えば年越しそばです。
江戸時代から続く日本の伝統でもありますし、日本人なら誰もが知っている風習ですよね。
年越しそばで、一年の災厄を断ち切るわけです。
では、年越しうどんってご存知でしょうか?
うどん県でお馴染みの香川県では、昔から年越しそばの代わりに年越しうどんを食べるご家庭が多いそうです。この習慣がテレビ等のメディアで取り上げられたことで、全国的に年越しうどんへの注目も集まったようですね。
まあ、そばの代わりにうどんも良さそうですよね(笑)
では、年越しうどんと年越しそばについてみていきましょう!
年越しうどんと香川県
年越しうどんの由来
年越しそばには、一年の災厄を断ち切るためにそばを食べるという由来があります。そばが選ばれた理由は、ズバリ麺が切れやすいからです。「災厄を断ち切る」に繋がるわけですね。
そういう意味では、うどんは適していません。
しかし、うどんは長寿を願う縁起の良い食べ物とも言われています。うどんは1本が太くて長いですから、それがそのまま太く長く生きるに繋がるわけですね。
香川県に限らず、大晦日に食べられる年越しうどんには、そういった由来も含まれるようです。
年越しうどんの香川県での普及率
気になるのが、この年越しうどんの普及率ですよね。
本場の香川県でどれくらいの人が年越しうどんを食べているのでしょう?
年越しそばを食べた 43%
そばとうどんの両方を食べた 25%
年越しうどんを食べた 22%
※2010年に実施された香川県四国学院大学のアンケート調査より
思っていた以上に年越しそばが食べられていました!(笑)
年越しうどんだけで済ませる人は22%ほどなんですね~
完全にイメージ先行になってきたようです。まあ、それでも大晦日にうどんを食べている方は約半数いるわけですので、さすが香川県と言ったところでしょうか。
その香川県でもしっかり年越しそばの風習はあったんですね。
ただ、このデータはちょっと古い(2010年)ので、今はどうなっているのかが分かりません。ここ数年、香川県は積極的に全国にうどんを普及させる活動を行っていますので、もしかしたら年越しうどんが逆転しているのかもしれません。
年越しそばと年越しうどん
そばアレルギーで年越しそばが食べられない人も
年越しうどんを食べるのは香川県民だけではありません。
風習などと関係なく、そば自体を食べられない人も多いですからね。
そばのアレルギーは恐ろしいです(;´・ω・)
アナフィラキシーショックの引き金になりやすい食物アレルギーの代表的存在でもありますので、そばアレルギーの人はそば粉がほんの僅か含まれているだけでも危険なのです。
私もそばアレルギーの人を何人か知っています。
そばそのものを食べるのはもちろんダメですが、そばを扱っている飲食店にすら近づかないようにしていました。調理の過程で間違ってそば粉が混ざってしまう可能性もあるからなんですね。
それだけ本人にとっては繊細な問題です。
そういった理由で年越しうどんが食べられることもあります。
「美味しんぼ」で見た豪華な鍋焼きうどん
私が個人的に年越しうどんと聞いて連想するのが、グルメ漫画でお馴染みの「美味しんぼ」です。20年以上前の話しになりますが、「年越しうどん」の回で登場した鍋焼きうどんがメチャ美味しそうでした(笑)
(注)イメージです
漫画に登場した鍋焼きうどんには、エビの天ぷら、松葉ガニ、鴨肉、鯛の刺身、焼きアナゴなど豪華な食材が盛り付けられていました。
単純に食べてみたいですよね(≧∇≦)
私の中で、年越しうどんはこのイメージがかなり強いです(笑)
年越しうどんより、年明けうどんがメジャーに?
年明けうどん普及計画
実は、年越しうどんよりも、年明けうどんに今は注目が集まっているようです。
仕掛け人は、さぬきうどん振興協議会。
やはり、香川県が関係しているようですね(笑)
ただ、この年明けうどんは、日清のどん兵衛シリーズとして発売されるなど、既に知名度が全国区になっております。年明けうどんはメジャーになりつつあるんですね!
ここまで急激に全国区になった理由は何か?
それは、明確な定義の確立です!
年明けうどんの定義とは?
年越しうどんに明確な定義はありません。
なので、年越しうどんは、年越しそばの代わりに、香川県を中心に、大晦日に食べられるうどんといった曖昧なイメージしかないんですね。その点、年明けうどんには、シンプルですが明確な定義が設定されています。
・元旦から1月15日まで
・純白のうどんに紅いトッピングを添える
以上の2点です。
年明けうどんとは? 年明けうどんとは、純白で清楚なうどんを年の初めに食べることで、その年の人々の幸せを願うものです。うどんに紅いトッピングを添え、元旦から1月15日までに食べることで、家庭でも手軽に元旦のお祝いができます。
※年明けうどん公式サイトより
白いうどんに紅い具を乗せることで紅白をイメージさせることが、年明けうどんの定義ということになりますね。赤い具は、梅干しが主流となっているようです。
恐らく、この梅干し乗せが、年明けうどんの特徴になるんでしょうね。
こういったシンプルな定義はアレンジもしやすいですし、商品として発売する場合でも作りやすいのだと思います。よく考えられたものだと感心させられました(* ̄∇ ̄*)エヘヘ
今回のまとめ
年越しうどんは香川県だけなの?
年越しうどんは香川県以外でも見られますが、やはり、年越しそばと比べると圧倒的少数派というのが現状のようです。
また、年越しうどんが常識と思われていた香川県においても、年越しそばを食べる人の方が多いということが分かりました。毎日のようにうどんを食べているわけですから、大晦日くらいそばにしようという人も多いのかもしれませんね(笑)
年越しうどんと年明けうどんの違いは?
年越しうどんより定着化が予想されるのが年明けうどんです。
年越しうどんは年越しそばの代わりに用いられるものであって、本家の存在を超えることはまずありません。一方、年明けうどんは、お正月に食べる紅白(うどんの白、梅干しの紅)のうどんとして全国的に知名度を高めつつあります。
バレンタインデーの普及も、裏にはお菓子業界の努力があったと言いますから、年明けうどんも同じように定着してくる可能性はありそうですよね。香川県のうどん組合も、年越しうどんの普及を目指すのではなく、年明けうどんを作り出したことがスゴイと思います。
あとがき
美味しんぼを見て「年越しうどん」もアリかなあと思っていましたが、あれから20年以上が過ぎて、一度も「年越しうどん」として食べたことはありません(* ̄∇ ̄*)エヘヘ
豪華な鍋焼きうどんならいつでも食べられますからね。
やっぱり、大晦日は馴染みのある年越しそばが一番落ち着きます(笑)
ただ、年明けうどんがここまでメジャーになっているとは知りませんでした。お節料理とうどんの組み合わせも悪くはないですし、私も来年はちょっと試してみようかと思います。
ついつい目新しいものに飛びつく典型的な日本人ですね(* ̄∇ ̄*)エヘヘ
ということで、年越しうどんと香川県、年明けうどんのお話でした!